土木・建築構造物の多くは、鉄筋コンクリートで作られています。 最近の高層集合住宅のほとんどが、鉄筋コンクリート構造です。コンクリートの中に配置されている、鉄筋をつなぐ部位を継手と言いますが、ガス圧接とはその継手工法の一つです。
他に鉄筋をつなぐ方法には、重ね継手(鉄筋を一定の長さに重ねあわせる)・機械式継手(カプラーなどを用いて鉄筋をつなぐ)・溶接継手(アーク溶接などで鉄筋端部を一体化してつなぐ)などがあります。構造上重要な鉄筋継手の施工実績では、ガス圧接がおよそ90%を占め、もっとも普及しています。
ガス圧接の良い点は
ガス圧接には手動・自動・熱間押抜法があります。
手動ガス圧接とは・・・鉄筋と鉄筋を圧密着させ、酸素・アセチレン炎をバーナーを用いて、加熱し、圧力を加えながら接合させます。
自動ガス圧接とは・・・自動ガス圧接装置に圧接条件を設定し、加熱・加圧などの一連のプログラムによって自動的に行う工法です。
熱間押抜法とは・・・手動ガス圧接直後の圧接部のふくらみを熱いうちに刃で除去する工法です。
不良の圧接部は押抜後の表面に割れ、へこみ等が存在する為この工法の良い点は施工と検査が同時に行える事です。
その中でも、手動ガス圧接が、一般に広く行われている工法です。
手動ガス圧接を施工するには・・・
手動ガス圧接技量適格性証明書(社団法人 日本鉄筋継手協会発行)が、必要となります。技量資格は1種から4種まであります。圧接可能範囲は下記の通りです。
記
技量資格・種別 | 鉄筋の種類 | 鉄筋径 |
手動ガス圧接 |
SR235,SR295 |
径25mm以下 |
手動ガス圧接 |
同上 |
径32mm以下 |
手動ガス圧接 |
SR235,SR295 |
径38mm以下 |
手動ガス圧接 |
同上 |
径50mm以下 |
㈳日本圧接協会
鉄筋のガス圧接工事標準仕様書(2005)より